公式盤では一番聴かないアルバム。発売当時はライブを観たこともなかったので単純にこのジャケのデザインが同じ頃イギリスにいた某バンドを彷彿させ食わず嫌いで遠ざけていた。後になって手に入れた(HeresyのKalvが運営していたIn your faceから日本盤に先駆けリリースされた)イギリス盤再発を聴いて後悔した口。このアルバムだとダンシングクイーンやキッズアーオールライトのカバーとかLittle bit sad Song(トリビュート盤でpaumeが素晴らしいカバーを提供)ようなメランコリックな曲も聴ける。ニューキー祭はもう少し続く。
「えーそれではニューキーパイクスはじめます」直後の「ヒューっ」という奇声を発しているのは俺
グランジやらミクスチャーやらオルタナティヴなる冠詞がロックに付着して久しい90年代中盤を嘲笑する様子を収めた一枚
Wrenchを聴き終えて気づいたら無意識に再生していた。次は意識してここからbonanzasに流れよう
彼らもハードコアを出発点に"ミクスチャー"という安易なカテゴライズに抗い続けたバンドのひとつであると思う。そもそもロックとは異質な何かを取り込むことでロックし続けるものだ。ただし「呼吸する夢」のイントロが「偉大なる詐欺師」と丸かぶりするのはここだけの秘密だ。
90年代初頭に従来の日本のハードコアを踏まえつつ当時脚光を浴びていたイギリスのハードコア第二世代(HERESYやACCUSED)との連帯やメロディックなパンク(SNUFF)などとの共演など幅広いスタイルを提示することでビヨンズと並び支持層を拡げながら、モッシュしたいとかダイブしたいリスナーの期待より自分達の信念を貫き筋を通す事でハードコアであろうとした彼ら。レンチやブラフマン、スパナムらに与えた影響はファーストやセカンドよりこのアルバムの方が大きいと思う。渋谷のLa mamaで牧戸さんの録音。ベースとボーカルはハードコア然としていつつギターとドラムはオーソドックスでクリアなロックの録り方のような感じ。ハードコアを感じるのは言葉遣いの独特さもあるかもしれない。
アウトテイクとか未発表のライブテイクのコンピ。ライブは活動後期のもので心無い先見性~5%~Naked Pride~Capitalismのどれをとっても凄まじいとしかいいようがない。老害としてはエモを聴いて喜んでる若い子に無理やり聴かせたい。そして3rdの"consume"とラストライブとなった"the split desert"のCDを買わせたい。
常にスタイルを変え、それが何かのマネでなくフォロワーが生まれるわけでもなく。というのが彼らの好きなところ。昨年WRANGLER来日でマルを観れたのでそろそろリチャード単独でもいいからキャブス名義でライブやったりしてほしい。
あまりちゃんと聴いてないアルバムだったんだがこれドラムンベースだったんですね
土曜日は誰にもジャマされず自分のやりたい仕事に没頭できるのでこれから会社に行くのだけど、そんな時にこれ聴くと何故かやる気出ますね。というか、これ出てもう20年経つんですか。
札幌活動時代唯一のアルバム。この頃はいわゆるUSジャンク以降グランジ前夜的な時期でパンク/ハードコアからどうやって次に進むかそれぞれのバンドが模索していたと思っている。i'm on fireやsilencerがたぶん彼らの回答の一つで、後のI'm standing nowhereに結実していったのだろう。射守矢 雄のベースはこの頃既に確立している。
このアルバム発表後フガジの初来日がなかったら、とか彼らがフロントアクトを務めていなかったら上京はもっと後だったんじゃないか、ひいてはkocoronoはできなかったんじゃないか、など偶然と必然に思いを巡らせる。そして俺はあの時なぜアンチノックに行かなかったのかと自問する。
では皆さん今月末の吉村秀樹会でお会いしましょう。なんてね。
発表当時買い逃していて凄く後悔していたんだが20年近く後になってAmazonUSでマケプレ出品されていたのを入手。インターネットは素晴らしい。